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歯ぎしりについて
こんにちは、歯科医師の村瀬です。最近、歯ぎしりについて相談される方が多い為、今回は歯ぎしりについて説明させて頂きますね。
目次:
1:歯ぎしりの種類
2:歯ぎしりの症状
3:歯ぎしりの治療法
1:歯ぎしりの種類
歯ぎしりとは、睡眠時や無意識のうちに強い力で歯と歯を擦り合わせることですが、いくつかの種類に分類されます。
・グラインディング(歯ぎしり)
歯ぎしりの中で最も多くの方にみられるのが「グラインディング」と呼ばれるものです。
これは上下の歯を強く噛んだ状態で横にギリギリと歯を擦り合わせる歯ぎしりで、最も歯にダメージを与える歯ぎしりです。歯の削れが大きく、歯がすり減って平らになるという特徴がみられます。
・クレンチング(食いしばり)
クレンチングは食いしばりとか咬みしめとも言われています。
日中、力仕事の時に食いしばるように、寝ている時も同じように上下の歯をぐっと強い力で噛みこむもので、音が出ない為に自分で自覚している方はほとんどいません。
・タッピング
タッピングは上下の歯をカチカチと噛み合わせるもので、比較的頻度の少ないタイプの歯ぎしりですが、歯や顎に与えるダメージは大きいです。
2:歯ぎしりの症状
①歯に現れる症状
・歯が割れる
歯ぎしりによって歯の表面が欠けたり、歯自体が根元まで割れることがあります。
・歯が磨耗する
歯がすり減る事で神経に近づく為、しみたり、歯ブラシの刺激で痛むことがあります。
・歯茎の境目がへこむ
歯茎の境目に歯ぎしりによる強い力が加わると、歯の表面を覆っているエナメル質とその下にある象牙質の間に応力が集中し、歯が砕けるように削れていきます。象牙質には神経と繋がっている管があり、しみたりします。
・詰め物が取れたり割れたりする
入れたばかりの詰め物でも歯ぎしりの強い力で取れたり割れたりします。
②歯の周りの組織に現れる症状
・歯周病が進行しやすくなり、歯を支えている骨が痩せていく
歯ぎしりによって歯が揺さぶられ、歯を支えている骨が溶けて歯周病が進行したり、歯並びが悪くなってしまうこともあります。
・骨がコブのように盛り上がってくる
歯ぎしりや食いしばりが多い方は、上の顎の天井の真ん中や下の顎の内側にコブのように骨が盛り上がることがあります。
③顎関節に現れる症状
口が開けにくくなったり、顎がずれたりする事があります。
④その他の症状
・頭痛や肩こり
歯ぎしりをすると噛む筋肉(咬筋)に力がかかります。咬筋は顎の外側にあり、歯を食いしばる時に力が入って硬くなる部位です。咬筋は肩やこめかみと繋がっており、咬筋に負荷がかかると、これらの部位に負荷がかかり頭痛や肩こりの症状が引き起こされます。
・エラの張り
歯ぎしりにより咬筋に強い負荷を与えすぎると、筋肉や顎が発達しエラが張ることもあります。
3:歯ぎしりの治療法
就寝時にナイトガード(マウスピース)を装着し、上下の歯が直接当たらないようにする。
ナイトガード(マウスピース)の効果
①歯のすり減りを防止する
代わりにマウスピースが削れます。
②歯ぎしりの時にかかる力が歯列全体に分散される
1本の歯にかかる負担が減り、歯が折れたり、詰め物が取れたり割れたりするのを防止します。
③顎の負担が減る
顎の筋肉疲労が減り、頭痛や肩こりの症状が改善される可能性があります。
もし、マウスピースに穴が空いたり変形したりしても保険適用で作る事が出来ますので、気になる方は当院にご相談下さい。
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