ドクターズブログ
虫歯を放置するとどうなる?
こんにちは、歯科医師の坪井です。
ドクターズブログでは、歯とお口の豆知識や歯科治療の種類など
皆様に分かりやすい形でお話させて頂こうと思っております。
- 痛くない虫歯を放置するとどうなるの?
虫歯は放っておくと大きくなる、痛くなる…とは
言うけれど、今は痛くないし歯医者に行く時間がない。
どの辺まで放っておいても大丈夫かな?という
疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
今日は虫歯と痛みについて、お話ししたいと思います。
- 大抵の場合、虫歯は本人が思ったより大きい
まずは虫歯の写真を見てみましょう!
小さな穴が開いているところの周りが黒くなっていて
その周りに白く濁った部分があり、さらにその外側に
黒っぽく透けているところが見えますね。
実は、一番外側の黒っぽくなっているところまでが虫歯です。
歯は外より中の方が柔らかいので、虫歯が中で大きくなって
いても、硬い外側が残っていると一見して虫歯があると
判りづらいことが多いのです。
⚫︎ 穴がある、痛い、しみるという虫歯は既に結構大きい
では、この段階を過ぎた虫歯はどうなるでしょうか。
冷たいものがしみる、
食事の時に噛むと痛む、
熱いものがしみる、
何もしなくてもズキズキ痛む…
と、症状は進んでいきます。
見た目は前出の写真の状態とそう変わらないことも多いですが
いったん痛みが出てしまうと、歯の神経の治療を
しなければいけないことも少なくありません。
上の写真は、中が虫歯で空洞になっていて、硬い外側だけ
歯が残っている状態です。
さらに虫歯が進行すると、やがて痛みはひいていきます。
しかし、もちろん虫歯が治ったわけでも、
虫歯の進行が止まったわけでもありません。
歯の神経が死んでしまうことで痛みを感じなくなるだけで、
放っておくと虫歯はさらに大きくなっていきます。
ここまで虫歯が大きいと、歯の根の先に膿が溜まっていることも
多く、長期間の通院が必要になりがちです。
さらに虫歯が進行した状態を見てみましょう。
写真の上から二番目の歯は、もとは一つの歯だったものが
虫歯で部分的にしか歯が残っていない状態です。
ここまでくると、残念ながら歯を抜かなければなりません。
虫歯は放置しても勝手には治ってくれません。
進行してから治すより、少しでも早く治療することが
結局は痛いおもいも経験せずに済み、
治療期間も歯を削る量も少なくて済むのです。
⚫︎ 痛くなくても虫歯は気づいたら早めに治療する方がいい。
どのタイミングでの歯科受診がオススメか?
虫歯に気づいた時?
シミる思った時?
痛みを感じた時?
いいえ、歯科医師としてのオススメは、「痛くないとき」。
虫歯は痛みが出てから治すのではなく、痛くならないように
予防していくことが一番大切です。
定期検診で虫歯になりそうなところをチェックし、
しっかり汚れを落として虫歯を予防することをオススメします。
当院の予防のとりくみ
http://www.e7-e8.com/maintenance/preventive.html
今日のまとめ
⚫︎ 本人が虫歯に気づいた時には虫歯は割と大きくなっている
⚫︎ 虫歯は痛くなくても早めに治療した方が良い
⚫︎ 定期検診で虫歯チェックを受けるのがオススメ